専修紹介【国語専修】 教育学部
国語教育の実践的指導力にとどまらず、
豊かな表現力、言語感覚も身に付ける。
国語専修では、将来、小学校・中学校・高等学校の教員になることを目指して、日本語の語彙・文法等の体系や変化を解き明かす国語学、上代から現代に至る国文学、日本の言語文化の底流にある漢文学、言語活動を重視した国語科教育法の各分野を幅広く学びます。さらに、学生自身の関心領域を専門的に掘り下げながら、文学の魅力を味わい、現代社会における言葉の役割や言葉と人間形成との関わりを考えていきます。国語教育の実践現場での指導力に加え、日本語・日本文化についての深い理解と関心を持ち、国語で正確に理解し、豊かに表現・伝達する能力、言語感覚を備えた人材の育成を目指しています。
学びのポイント
授業の特徴
国語専修への入学後は、一般的な教員養成の授業と合わせて、「国語」に関する専門知識、思考力、表現力を深める授業を受けます。
専門ゼミ
3年次から専門のゼミのいずれかに属し、各専門の学修に集中して取り組みます。4年次の卒論にも繋がっていきます。
教員
現在の国語専修には7名の専任教員が在籍し、学生の指導に当たっています。
卒業研究
4年次の1月には4年間の集大成として、卒業論文を提出します。各ゼミで学んできたことを生かして作成します。
目指すゴール
小学校全科、中学校(国語)、高等学校(国語)の免許の取得と、学校で中心となって言語活動を指導・支援することができる確かな国語能力の育成を目指します。
取得可能な資格
教育学部学校教育課程国語専修では、小学校免許、中学校・高等学校(国語)免許を卒業と同時に取得可能です。
国語専修の学び
文学作品を精読し、基礎的読解力を獲得する
国文学特講 木戸浦 豊和 准教授
日本の近代文学を代表する小説家の短篇小説を読みます。言葉・表現・イメージに着目した読み取りを行うことで、近代の文学作品を正確に理解するために必要な基礎的読解力を身に付けるとともに、自分なりの分析や解釈を的確に表現できる力や中学・高校相当の物語文の素材・教材研究のための基礎力を養います。
質問づくりを学生自ら体験し、将来の教育現場へつなげていく。
専門演習(国語科教育学) 中村 哲也 教授
「子ども自ら主体的に問い(質問、発問、課題)を作り出す授業」とは何かというテーマにもとづき、学生自ら積極的に質問づくり、問いづくりを行います。質問や問いをつくる授業では、議論や会話が弾み、授業に対する関与の度合い・参加意識が高まり、授業の質が変わります。この実践的な体験を将来現場に活かしてほしいと思います。
時間割例(1年生前期)
曜日 | 時限 | |
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月
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1 | スポーツⅠ |
2 | 【教養】心理学概論 哲学 日本文化論 岐阜学 芸術論 健康科学 | |
3 | 英語コミュニケーションⅠ | |
4 | 教師論 | |
5 | ||
火
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1 | 初等音楽Ⅰ |
2 | 国語学Ⅰ | |
3 | 初等国語(含書写) | |
4 | 国文学概論Ⅰ | |
5 | ||
水
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1 | 基礎セミナーⅠ |
2 | ||
3 | ||
4 | ||
5 | 学校ふれあい体験・介護等の体験(事前事後指導)・・・日程別途掲示 | |
木
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1 | 【教養】歴史学 災害と危機管理 経済学 食生活論 ジェンダー論 |
2 | 宗教学Ⅰ | |
3 | 初等教科教育法(理科) | |
4 | 国文学特講Ⅰ | |
5 | ||
金
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1 | |
2 | 【教養】ドイツ語コミュⅠ フランス語コミュⅠ 中国語コミュⅠ ポルトガル語コミュⅠ 韓国語コミュⅠ | |
3 | 教育基礎論 | |
4 | ICT基礎 | |
5 | ||
集中講義 |
※開講科目・
卒業研究
国語系
- 源氏物語における「思ふ」を前項にもつ複合動詞「思ひ嘆く」について
- 反実仮想における条件節と帰結節の時制関係について ~「せば・ましかば」を例にして~
- 授受動詞における恩恵性と損害性について
- 「らへん」の研究 ~「場所+らへん」「時間+らへん」を中心に~
- 体の調子や気分を表す方言オノマトペについて
国文学系
- 『古事記』における「異界」の描写 ~現実世界とのつながりの検討から~
- 万葉集「月待つ」考 ~「月」に込められた思い~
- 『源氏物語』宇治十帖について ~薫の自己韜晦論~
- 『徒然草』の自然観 ~王朝文学との比較を通して~
- 『小倉百人一首』序詞について ~景物と心情の関係性~
国文学系
- 『韓非子』における愛情のあり方
- 「留候世家」から読み解く劉邦の人材登用
- 『捜神記』における龍について
- 「書は人なり」なのか ~欧陽詢を中心に~
- 『菜根譚』における善悪について
国語科教育学系
- 国語科における「質の高い学び」とは ~<学びの共同体>と≪学び合い≫の実践から~
- 国語教育における「文学的文章」と「説明的文章」の読みの相違と国語力との関係
- 「読み」の授業研究会創設者大西忠治の指導法について
- 読解力を高める「構造よみ」の授業
- 書体による漢字表記の違いにかかわる指導
就職・進路
実績 令和5年度
就職 | 人 |
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小学校教諭 | 26 |
中学校教諭 | 6 |
高等学校教諭 | 0 |
幼稚園教諭 | 0 |
就職/進学 | 人 |
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企業・団体 | 8 |
公務員 | 5 |
施設 | 0 |
大学院進学 | 0 |
教員紹介
専門分野 | 研究課題 | 最終学歴 | ||
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今井亨 | 国語学 | 古典文法実用史、法華経訓読史 | 名古屋大学大学院文学研究科国文学専攻国語学専門博士後期課程修了 博士(文学) |
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内田健太 | 漢文学 | 中国近世思想文化学、日本江戸漢学 | 広島大学大学院文学研究科博士後期課程修了 博士(文学) |
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大石真由香 | 国文学 | 近世期『万葉集』写本の研究 | 奈良女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了 博士(文学) |
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神永裕昭 | 国語科教育学 | コミュニケーション教育、文学教材の読みの授業研究・教材論 | 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科学校教育学専攻芸術系教育講座修了 博士(教育学) |
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木戸浦豊和 | 国文学 | 日本近代文学、明治文学、夏目漱石、比較文学、文学理論 | 東北大学大学院 文学研究科文化科学専攻 国文学専攻分野 博士後期課程修了 博士(文学) |
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中村哲也 | 国語科教育学 | 国語科教材研究および授業研究、言語の学習と人間形成 | 東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学 | 詳細 |
濱千代いづみ | 国語科教育学・国語学 | 中世の語彙・語法、語彙の計量的研究、教材論 | 岐阜聖徳学園大学大学院国際文化研究科修士課程修了 修士(国際文化) |
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